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概要
縁結びで人気・東京のお伊勢さま
東京都千代田区富士見に鎮座する神社。
神社本庁の別表神社。
明治に創建された「伊勢神宮」の遥拝殿を起源に持つ。
戦前は神社という形式ではかったため、旧社格の指定はなく氏子地域も存在しないものの、現在は別表神社に指定され「東京のお伊勢さま」とも称され崇敬を集めている。
神前結婚式の創設と普及活動を行った発祥の神社として知られる。
そのため近年では縁結びの御神徳で知られるようになり、良縁を願う人々からの人気が高い。
神社情報
東京大神宮(とうきょうだいじんぐう)
御祭神:天照皇大神・豊受大神
相殿神:天之御中主神・高御産巣日神・神御産巣日神・倭比売命
社格等:別表神社
例大祭:4月17日
所在地:東京都千代田区富士見2-4-1
最寄駅:飯田橋駅・九段下駅
公式サイト:https://www.tokyodaijingu.or.jp/
御由緒
明治天皇のご裁断を仰ぎ、東京における伊勢神宮の遥拝殿として明治十三年に創建された当社は、最初日比谷の地に鎮座していたことから、世に日比谷大神宮と称されていました。関東大震災後の昭和三年に現在地に移ってからは、飯田橋大神宮と呼ばれ、戦後は社名を東京大神宮と改め今日に至っております。
「東京のお伊勢さま」と称えられ親しまれているのは、伊勢両宮(内宮、外宮)のご祭神である天照皇大神(日本国民全ての祖神)と豊受大神(農業、諸産業の守護神)のご分霊を奉斎していることによります。
また日本で最初の神前結婚式を執り行ったことで有名な当社では、現在も神前において伝統的な結婚の儀式を守り伝えております。天地万物の生成化育つまり結びの働きを司る「造化の三神」が併せ祀られていることから、近年縁結びに御利益のある神社としても知られ、良縁を願う人々のご参拝も年々多くなっています。(境内の掲示より)
歴史考察
日比谷に創建された伊勢神宮の遥拝殿が起源
当宮の創建の起源は、明治十三年(1880)のこと。
明治天皇のご裁断を仰ぎ、東京における「伊勢神宮」の遥拝殿として、日比谷の大隈重信邸跡に創建された「皇大神宮遙拝殿」が当宮の起源とされる。
当時の明治政府が目指していた祭政一致・大教宣布(神道を国教と定めて日本を祭政一致の国家とする国家方針)の一環として作られたものであった。
いわば「伊勢神宮」の東京支部・伊勢信仰の教会という立場であったと云える。
国家神道の重要な位置付けとしていた事が窺える。
時を同じくして、神道事務局(当時の神道の公的中央機関)神殿の祭神をめぐって神道界に激しい教理論争が勃発。
「伊勢神宮」の伊勢派と「出雲大社」の出雲派の対立。
最終的には明治天皇の勅裁により収拾。
明治十五年(1882)、内務省通達により神社は宗教ではないとされた。
いわば神社と宗教活動は分離する事となったのである。
「伊勢神宮」でも神社事務を行う神宮司庁と、伊勢信仰である伊勢講を母体とした宗教活動を行う神宮教院を分離し、当宮こと「皇大神宮遙拝殿」は神宮教院に所属した。
同年、神宮教院が神道神宮派に改称する際に、当宮も「大神宮祠」と改称した。
一般的には所在地名から「日比谷大神宮」と称された。
民間における神前結婚式発祥の神社
明治三十二年(1899)、神道神宮派が解散。
新たに神宮奉斎会が作られ、当宮は「神宮奉斎会本院」と改称。
神宮奉斎会の本部機関となる。
明治三十三年(1900)、明治天皇第三皇子・明宮嘉仁親王(後の大正天皇)と九條公爵家令嬢の九條節子(後の貞明皇后)との御結婚の儀が、宮中三殿に於いて執り行われた。
明治三十四年(1901)、神前結婚式普及のために模擬結婚式を開催。
民間向けの神前結婚式を定め、これが神宮奉斎会の県本部や各支部で全国に広められるようになった。
現在の「神前式」と呼ばれる神前結婚式の儀式や様式は、当宮が創設したものが基礎となり、普及活動を行い全国に広まったといっても過言ではない。
そのため現在の民間における神前結婚式の起源・元祖・発祥の神社と云う事もできる。
この事が現在の縁結びの御神徳にも繋がっていく。
当時の東京でまつわるエピソードをまとめた書物に「日比谷大神宮」として掲載。
「近頃の新聞にも婦人雑誌にも、殆ど毎号のように花婿花嫁の写真が載って居ると記してあるように、既に神前結婚式が流行しつつある事が窺える。
こうして当宮によって神前結婚式が民間に広まっていく事になったのである。
関東大震災からの再建のため現在地に遷座
大正十二年(1923)、関東大震災が発生。
震災によって社殿を焼失し、御神体は一時的に内務省に奉安された。
昭和三年(1928)、日比谷から現在地の飯田橋近くに遷座し再建。
以降は地名から「飯田橋大神宮」と称された。
昭和四年(1929)測図の古地図を見ると当時の様子が伝わる。
(今昔マップ on the webより)
現在の当宮の鎮座地に「太神宮」と記されているのが分かる。
既にこの頃より地図上の目印になる程の知名度であった。
「飯田橋大神宮」と呼ばれた神宮奉斎会の本部機関、または宗教活動・教化事業を行う教会といった立場であった。
戦後に東京大神宮として再発足・東京三大縁結び神社
昭和二十一年(1946)、宗教法人「東京大神宮」として再発足。
神社本庁の別表神社に指定され現在に至る。
現在では、民間における神前結婚式発祥の神社という歴史や、「伊勢神宮」(内宮・外宮)の御祭神である天照皇大神・豊受大神を祀る他に、結びの働きを司る「造化の三神」が併せ祀られている事から、縁結びに御利益のある神社として信仰を集めている。
近年は縁結びの神社やパワースポットとして取り上げられる事が多く、良縁を願う人々で賑わう。
氏子地域のない神社ながら、大勢の参拝者が縁結びに訪れる崇敬者の多い神社となっている。
こうした理由から一部では「東京三大縁結び神社」に挙げられる。
境内案内
飯田橋駅近く大神宮通り沿いに鎮座
最寄駅の飯田橋駅からは徒歩で数分、少し細い路地に入る。
当社の前の通りは当社を由来とした大神宮通り。
「東京大神宮」の社号碑、日曜祝日など混雑する日は誘導員・警備員なども立っている事が多い。
重厚感ある神明造の社殿
神門を潜ると正面に社殿。
社殿は重厚感のある神明造り。
綺麗に整備されており結婚式が執り行われている事も多い。
堂々とした佇まい。
社紋である十六八重菊に花菱の天幕。
九代目市川団十郎が信仰・芸能に縁の深い飯富稲荷神社
神門手前の右手に境内社。
かつて日比谷に当宮が創建した当初より祀られていた飯富稲荷神社。
昭和三年(1928)に当社と共に遷座した。
芸能に縁の深いお稲荷様とされる。
明治に活躍し劇聖(げきせい)とまで謳われた九代目市川團十郎が篤く崇敬し、九代目團十郎寄進した宮形が安置。
昭和三十四年(1959)に社殿の造営が行われ再建された際も、歌舞伎役者・噺家・講釈師といった錚々たる面々が協賛している。
社殿の右手には小川が整備。
綺麗に整備された境内の中にある小川のせせらぎ。
その奥には御神木。
手水舎の近くにも水が流れるエリア。
御朱印・鈴蘭限定御朱印
社殿の左手には授与所が並ぶ。
御朱印は社殿の左にある御朱印授与所にて。
御朱印は「東京大神宮」の朱印。
シンプルで美しい調和の取れた御朱印と一緒に下さった参拝記念シール。
2023年に御朱印を頂いた際に頂いたポストカード。
2024年5月1日からは鈴蘭限定御朱印を数量限定で授与。
5月1日の「スズランの日」を記念したもの。
仏国や英国などでは5月1日に鈴蘭を贈ると贈られた人に幸福が訪れるという風習があると云う。
参道に置かれた可愛らしい鈴蘭。
2024年8月に頂いた通常御朱印と飯富稲荷神社の御朱印。
飯富稲荷神社の御朱印は夏季大祭の8月15日のみの授与。
オリジナルの御朱印帳も用意。
ちょう・うぐいす・さくらの御朱印帳。(現在は初穂料1,200円に変更)
美しい七夕飾りとライトアップ・七夕限定御朱印
7月になると境内は七夕飾りで美しく彩られる。
多くの笹飾りや吹き流し。
花手水。
七夕当日までは夜間にライトアップも行われる。
2024年は7月1日-7日まで限定で七夕限定御朱印を授与。
ライトアップをイメージした書き置き御朱印。
『義経千本桜』をデザイン・美しい松竹コラボ御朱印帳
2023年元日より松竹株式会社とコラボした御朱印帳の授与を開始。
歌舞伎三大名作の1つ『義経千本桜』をモチーフにしたデザイン。
静御前の衣裳柄など『義経千本桜』の世界観をイメージしている。
光沢感と光に当たるとキラキラと光り輝く美しい御朱印帳。
2022年開催!一都三県の神社を巡る「令和四年幸せの四社巡り」
2022年4月4日からは「令和四年幸せの四社巡り」を開催。
一都三県の神社を巡る御朱印企画で当社も参加。
■開催期間:4月4日-8月31日
・東京大神宮(東京都千代田区)
・報徳二宮神社(神奈川県小田原市)
・武蔵一宮氷川神社(埼玉県さいたま市)
・櫻木神社(千葉県野田市)
各社専用御朱印を用意していて最初に御朱印を頂いた神社で満願用紙も頂ける。
以降は満願用紙を持ち各神社で専用御朱印を頂いた際にハート型印を押印。
満願成就で記念品のトートバッグ(非売品)や御朱印帳袋(非売品)を頂ける。
※記念品が予定数量となった場合は予告なく変更あり。記念品の引き換えは9月30日まで。
各社見開きの専用御朱印を用意。
こちらは当社の専用御朱印で、御朱印を頂くと満願用紙も頂ける。
以降はこの満願用紙を持ち、各神社で専用御朱印を頂くとハート型のシールを貼って下さるので、4社巡り満願となると記念品を頂ける流れ。
筆者は4月5日に「東京大神宮」から巡拝を開始、8月10日に「報徳二宮神社」で満願を達成。
全ての専用御朱印は並べるとハート型が四つ葉のクローバーになる形。
満願の記念品として西陣織の御朱印帳袋を頂いた。(4色あり)
2023年開催!一都三県の神社を巡る「令和五年ご縁を結ぶ四社巡り」
2023年4月14日からは「令和五年ご縁を結ぶ四社巡り」を開催。
一都三県の神社を巡る御朱印企画で当社も参加。
■開催期間:4月14日-8月31日
・東京大神宮(東京都千代田区)
・川越氷川神社(埼玉県川越市)
・來宮神社(静岡県熱海市)
・櫻木神社(千葉県野田市)
各社専用御朱印を用意していて最初に御朱印を頂いた神社で満願用紙も頂ける。
以降は満願用紙を持ち各神社で専用御朱印を頂いた際にハート型印を押印。
満願成就で記念品の西陣織特製スマホショルダー(非売品)を頂ける。
各社見開きの専用御朱印を用意。
こちらは当社の専用御朱印で、御朱印を頂くと満願用紙も頂ける。
以降はこの満願用紙を持ち、各神社で専用御朱印を頂くと水引型の印を下さるので、4社巡り満願となると記念品を頂ける流れ。
豊富な授与品や御神籤
御守などの授与品は授与所にて。
縁結びにちなんだ授与品が多く種類も豊富で大変人気となっている。
境内左手には御神籤が多数置かれたエリアも。
豊富な授与品と共にとても人気が高い。
所感
「東京のお伊勢さま」として崇敬を集める当宮。
明治に「伊勢神宮」の遥拝殿として創建し、戦前は教化事業を行う教会的な立場であった。
戦後に神社となり、現在は神社本庁の別表神社として多くの参拝者が訪れる。
神前結婚式の発祥と云える神社であり、その事から縁結びの神社として知られる。
氏子地域を持たない神社ではあるが、良縁を求める人々で賑わい崇敬者は多い。
いつも多くの参拝者で賑わう東京を代表する人気の神社である。
御朱印画像一覧・御朱印情報
御朱印
初穂料:500円より(通常)・800円(四社巡り)
御朱印授与所にて。
※以前は初穂料300円だったが現在は500円よりに変更。
御朱印帳
松竹コラボ 歌舞伎『義経千本桜』御朱印帳
初穂料:2,000円
御朱印授与所にて。
2023年元日より授与を開始した東京大神宮と松竹株式会社のコラボ御朱印帳。
歌舞伎三大名作の1つ『義経千本桜』をモチーフにしたデザイン。
静御前の衣裳柄など『義経千本桜』の世界観をイメージしている。
光沢感と光に当たるとキラキラと光り輝く美しい御朱印帳。
サイズは大サイズ。
オリジナル御朱印帳
初穂料:1,200円
御朱印授与所にて。
オリジナルの御朱印帳を用意。
ちょう・うぐいす・さくらの3種でエンボス加工された可愛らしいもの。
※以前は初穂料800円だったが現在は1,200円に変更。
※筆者はお受けしていないため情報のみ掲載。
授与品・頒布品
参拝記念シール
初穂料:─
御朱印授与所にて。
御朱印や授与品を頂いた際に下さったオリジナルのシール。
春夏秋冬ver.を用意している。
こいし守り
初穂料:800円
授与所にて。
玄昌石(宮城県石巻産)の縁結び御守。
筆者が2016年に頂いた際は初穂料600円だったが現在は800円に変更。
参拝情報
参拝日:2024/08/15(御朱印拝受)
参拝日:2024/07/02(御朱印拝受/ブログ内画像撮影)
参拝日:2024/05/02(御朱印拝受/ブログ内画像撮影)
参拝日:2023/04/14(御朱印拝受/御朱印帳拝受)
参拝日:2022/04/05(御朱印拝受)
参拝日:2021/02/16(御朱印拝受/ブログ内画像撮影)
参拝日:2016/12/14(御朱印拝受)
参拝日:2015/06/28(御朱印拝受)
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