東京大神宮 / 東京都千代田区

神社情報

東京大神宮(とうきょうだいじんぐう)

御祭神:天照皇大神・豊受大神
相殿神:天之御中主神・高御産巣日神・神御産巣日神・倭比売命
社格等:─・別表神社
例大祭:4月17日
所在地:東京都千代田区富士見2-4-1
最寄駅:飯田橋駅・九段下駅
公式サイト:http://www.tokyodaijingu.or.jp/

御由緒

 明治天皇のご裁断を仰ぎ、東京における伊勢神宮の遥拝殿として明治十三年に創建された当社は、最初日比谷の地に鎮座していたことから、世に日比谷大神宮と称されていました。関東大震災後の昭和三年に現在地に移ってからは、飯田橋大神宮と呼ばれ、戦後は社名を東京大神宮と改め今日に至っております。
 「東京のお伊勢さま」と称えられ親しまれているのは、伊勢両宮(内宮、外宮)のご祭神である天照皇大神(日本国民全ての祖神)と豊受大神(農業、諸産業の守護神)のご分霊を奉斎していることによります。
 また日本で最初の神前結婚式を執り行ったことで有名な当社では、現在も神前において伝統的な結婚の儀式を守り伝えております。天地万物の生成化育つまり結びの働きを司る「造化の三神」が併せ祀られていることから、近年縁結びに御利益のある神社としても知られ、良縁を願う人々のご参拝も年々多くなっています。(境内の掲示より)

参拝情報

参拝日:2016/12/14
参拝日:2015/06/28

御朱印

初穂料:300円
祈祷受付所にて。

[2016/12/14拝受]

[2015/06/28拝受]

御朱印帳

初穂料:800円
祈祷受付所にて。

オリジナルの御朱印帳を用意している。
ちょう、うぐいす、さくらの3種でエンボス加工された可愛らしいもの。

※筆者はお受けしていないため情報のみ掲載。

授与品・頒布品

こいし守り
初穂料:600円
授与所にて。

授与品をお受けする際にシールも一緒に下さる。
当社には大変多くの授与品が用意されているので詳細は公式サイトにて。

神前結婚式創始の神社、東京のお伊勢さま【東京大神宮】の公式サイトです。こちらのページでは、お札・お守りのご案内をしております。
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歴史考察

縁結びで人気の東京のお伊勢さま

東京都千代田区富士見に鎮座する神社。
明治に造られた「伊勢神宮」の遥拝殿を起源に持ち、第二次大戦以前は神社という形ではなかったため旧社格の指定はなく氏子地域も存在しないものの、現在は神社本庁の別表神社として、「東京のお伊勢さま」とも呼ばれ崇敬を集めている。
神前結婚式の創設と普及活動を行った発祥の神社であり、こうした事から近年では縁結びの御神徳で知られるようになり、良縁を願う女性からの人気が高い神社。

日比谷に創建された伊勢神宮の遥拝殿が起源

明治十三年(1880)、明治天皇のご裁断を仰ぎ、東京における「伊勢神宮」の遥拝殿として、日比谷の大隈重信邸跡に創建された「皇大神宮遙拝殿」が当社の起源とされる。

これは、当時の明治政府が目指していた祭政一致・大教宣布の一環として作られたものであった。
いわば「伊勢神宮」の東京支部・伊勢信仰の教会という立場であったと云えるだろう。
国家神道の重要な位置付けとしていた事が伺える。

時を同じくして、神道事務局神殿の祭神をめぐって神道界に激しい教理論争が勃発。
「伊勢神宮」の伊勢派と「出雲大社」の出雲派の対立であったが、最終的には明治天皇の勅裁により収拾。
こうした争いもあって政府は祭政一致・大教宣布の難しさを認識するようになったと云われている。

明治十五年(1882)、こうした影響もあり、内務省通達により神社は宗教ではないとされた。
いわば神社と宗教活動は分離する事となったのである。

「伊勢神宮」でも神社事務を行う「神宮司庁」と、伊勢信仰である伊勢講を母体とした宗教活動を行う「神宮教院」を分離。
当社こと「皇大神宮遙拝殿」は神宮教院に所属し、同年、神宮教院が神道神宮派に改称する際に当社も「大神宮祠」と改称した。

このようにいわば当時の当社は神社ではなく、宗教活動を行う教会であったと云えるだろう。

一般的には所在地名から「日比谷大神宮」と呼ばれていた。

民間における神前結婚式発祥の神社

明治三十二年(1899)、神道神宮派が解散。
新たに神宮奉斎会が作られ、当社は「神宮奉斎会本院」と改称して、神宮奉斎会の本部機関となる。

この頃に教化事業として神前結婚式の創設と普及活動を行った。

神前結婚式創始の神社、東京のお伊勢さま【東京大神宮】の公式サイトです。こちらのページでは、優美な祝いの舞が奉納される、東京大神宮の神前結婚式をご案内しております。

明治三十三年(1900)、明治天皇第三皇子の明宮嘉仁親王(後の大正天皇)と九條公爵家令嬢の九條節子(後の貞明皇后)との御結婚の儀が、宮中三殿に於いて執り行われた。

当社はこの結婚の儀を元にして民間での神前結婚式の様式を定め創設。
翌年の明治三十四年(1901)に普及のために模擬結婚式を開催。
こうして民間向けの神前結婚式を定め、これが神宮奉斎会の県本部や各支部で全国に広められるようになった。

このように、現在の「神前式」と呼ばれる神前結婚式の儀式や様式は、当社が創設したものが基礎となり、普及活動を行い全国に広まったといっても過言ではない。
そのため現在の民間における神前結婚式の起源・元祖・発祥の神社と云う事もできるだろう。
この事が現在の縁結びの御神徳にも繋がっていく。

関東大震災からの再建のため現在地に遷座

大正十二年(1923)、関東大震災が発生。
震災によって社殿を焼失し、御神体は一時的に内務省に奉安された。

昭和三年(1928)、日比谷から現在地の飯田橋近くに遷座し再建された。
以降は地名から「飯田橋大神宮」と呼ばれるようになったが、あくまで神宮奉斎会の本部機関という扱いであった。

昭和四年(1929)の古地図がある。
当時の当地周辺との地理関係を確認する事ができる。

現在の当社の鎮座地に「太神宮」と記されているのが分かる。
しかしながら建物には神社の地図記号が記されておらず、神社という扱いではなかった事が分かる。
「飯田橋大神宮」と呼ばれた神宮奉斎会の本部機関、または宗教活動・教化事業を行う教会といった立場であった。

こうした事情から旧社格の指定はなく氏子地域も存在していない。
当社を含めたこの周辺の鎮守は平将門をお祀りする「築土神社」である。
平将門を祀る築土明神。日本武道館の氏神。正月期間限定の勝守。将門公に因んだ九曜紋や繋ぎ馬の神紋。平将門の首を祀り将門塚近くに創建。幾度も遷座を繰り返し、江戸時代は「筑土八幡神社」と並び立つ形に。江戸名所図会に描かれた当社。御朱印。

戦後になり東京大神宮として再発足・縁結びで人気に

昭和二十一年(1946)、宗教法人「東京大神宮」として再発足。
こうして戦後になって初めて神社という形となる。
神社本庁の別表神社に指定され、今日に至っている。

現在では、上述のように民間における神前結婚式発祥の神社という歴史や、「伊勢神宮」(内宮、外宮)の御祭神である天照皇大神・豊受大神を祀る他に、結びの働きを司る「造化の三神」が併せ祀られている事から、縁結びに御利益のある神社としても知られる。

特に近年は縁結びの神社やパワースポットとして取り上げられる事が多く、良縁を願う女性で賑わう。
氏子地域のない神社ながら、大勢の女性が縁結びに訪れる崇敬者の多い神社となっている。

当社も「東京大神宮マツヤサロン」という形で神前結婚式及び披露宴を行っている。
管理しているのは百貨店・松屋の関連会社であるアターブル松屋。

良縁を求める女性で賑わう境内・神明造の社殿

最寄駅の飯田橋駅からは徒歩で数分、少し細い路地に入る。
社号碑と鳥居があり、日曜祝日など混雑する日は誘導員・警備員なども立っている事が多い。

鳥居手前の右側に手水舎。
鳥居を潜るとすぐに神門。
神門より先がご神域となる。

社殿は重厚感のある神明造り。
綺麗に整備されており、この日は社殿内で結婚式が執り行われていた。
休日にもなると常に多くの参拝者で列ができている事が多い。

なお、賽銭箱が3つ並んでいるため横に広がって参拝するのが本来のマナーではあるが、こうした縁結びの神社には普段あまり神社に行かれない層も多く訪れるため、1列になって参道の真ん中を占拠して並ぶ光景を見かける事が多いのは、致し方ないところだろうか。
できれば参道の真ん中は神様の通り道であるため空けるようにし、横に広がって参拝したい。

芸能に縁の深い飯富稲荷・豊富な授与品や御神籤など

神門を潜る手前の右手に境内社である飯富稲荷神社が鎮座している。
かつて日比谷に当社が創建した当初より祀られていた稲荷神で、昭和三年(1928)に当社と共に遷座した。

芸能に縁の深い神社で、明治に活躍し劇聖(げきせい)とまで謳われた九代目市川團十郎が篤く崇敬し、九代目が寄進した宮形が安置されているという。
昭和三十四年(1959)に社殿の造営が行われ再建された際も、歌舞伎役者・噺家・講釈師といった錚々たる面々が協賛している。

当社には多くの参拝者が列を成すが、あまりこちらの境内社に参拝される方を見ないため、こちらにもぜひ参拝しておきたい。

社殿の左手には授与所が並ぶ。
御守などの授与品は右の授与所にて。
縁結びにちなんだ授与品が多く種類も豊富で大変人気となっている。
種類など詳細は下記公式サイトをご覧頂きたい。

神前結婚式創始の神社、東京のお伊勢さま【東京大神宮】の公式サイトです。こちらのページでは、お札・お守りのご案内をしております。

御朱印は左の祈祷受付所にて対応して頂ける。
オリジナルの御朱印帳も3種類用意されている。

境内左手には御神籤が多数置かれたエリアも。
豊富な授与品と共にとても人気が高い。
休憩所なども用意されており、休日になると多くの人で賑わう。

所感

「東京のお伊勢さま」として崇敬を集める当社。
明治に「伊勢神宮」の遥拝殿として創建し、戦前は教化事業を行う教会的な立場であった。
戦後に神社となり、現在は神社本庁の別表神社として多くの参拝者が訪れる。
神前結婚式の発祥と云える神社であり、その事から縁結びの神社として知られる。
氏子地域を持たない神社ではあるが、良縁を求める女性で賑わい崇敬者は多い。
神社としての歴史の浅い当社にこうやって参拝者が絶えないのも、縁結びというご利益の賜物だろう。
そのため良くも悪くも地域の鎮守とは一線を画した雰囲気ではあるが、いつも多くの参拝者で賑わう東京を代表する人気の神社の一社である。

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神社画像

[ 鳥居・社号碑 ]

[ 手水舎 ]

[ 神門 ]

[ 社殿 ]





[ 祈祷受付所・授与所 ]

[ 古札納所 ]

[ 飯富稲荷神社 ]


[ マツヤサロン ]

[ 絵馬掛 ]

[ 案内板 ]

Google Maps

    脚注
  • 当ブログに掲載している情報は筆者が参拝時の情報です。最新のものではない可能性がありますのでご理解下さい。
  • 当ブログ内の古い資料画像は「国立国会図書館デジタルコレクション」の「インターネット公開(保護期間満了)」から使用しています。
  • その他、筆者所有以外に使用した資料画像がある場合は別途引用元を明示しています。
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