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概要
航空会館の屋上に鎮座する航空神社
東京都港区新橋に鎮座する神社。
旧社格は無格社で、帝国飛行協会飛行館(現・航空会館)の邸内社的な扱い。
航空会館の屋上に鎮座しているのが特徴的。
昭和六年(1931)に帝国飛行協会(現・日本航空協会)によって創建。
御祭神は航空殉職者や航空功労者となっている。
かつては慰霊の意味合いが強い神社であったが現在は航空平安祈願祭の神社へ転換。
航空関係者や旅行者の安全を祈願する神社、更に航空業界の就職を目指す人からや、「空の安全=落ちない」として受験合格祈願の神社としても崇敬を集めている。
また羽田空港内に鎮座する「羽田航空神社」は当社からの御分霊となっている。
神社情報
航空神社(こうくうじんじゃ)
御祭神:航空殉職者・航空功労者
社格等:─
例大祭:9月20日
所在地:東京都港区新橋1-18-1 航空会館屋上
最寄駅:内幸町駅・新橋駅
公式サイト:https://www.aero.or.jp/shrine/
御由緒
多くの航空殉難者の英霊を敬弔しその功績を讃えるため、明治神宮社殿御造営の残木を拝受し、昭和6年に航空神社が建立されました。航空殉職者、航空功労者を霊爾簿に書き入れ祭神とし、霊爾簿総数は6,367柱になります。
昭和38年には羽田空港の羽田航空神社創設に伴い、祭神分霊祭を挙行致しました。
鎮座50年を機に航空平安祈願祭の神社へと転換し、航空関係者や旅行者の安全を祈願しております。
また、航空業界の就職を目指す方をはじめ、空の安全=落ちないと、受験合格祈願でご参拝頂いております。
毎年1月7日に新年祭、9月20日の空の日に例大祭を挙行し、例大祭には多くの航空関係者の方々にも参列頂いております。(公式サイトより)
歴史考察
昭和六年に航空殉難者の英霊を祀り創建
社伝によると、創建は昭和六年(1931)とある。
帝国飛行協会(現・日本航空協会)の決議によって、飛行館(現・航空会館)屋上に航空殉職者325柱を祀り創建。
大正二年(1913)に創立された帝国飛行協会をルーツとする団体。
民間主導による航空振興を活動目的として創設。
当時唯一の国際航空組織であった国際航空連盟:FAIに日本を代表して加盟。
昭和十五年(1940)には他の航空団体と統合して大日本飛行協会へと改組。
昭和二十七年(1952)に現在の日本航空協会となる。
現在は内外の航空宇宙団体との連携のもと航空宇宙諸般の進捗発展に寄与する事を目的としている他、スカイスポーツを統括する国内唯一の団体となっている。
昭和四年(1929)に航空思想普及を目的として現在地に地上6階、地下1階の飛行館を建設。
昭和五十三年(1978)に現在の航空会館を竣工。
現在は日本航空協会事務所や航空図書館が入る他、会議室や貸テナントビルとして運営されている。
社殿造営にあたり「明治神宮」造営の残木を拝受。
帝国飛行協会新総裁・梨本宮守正王殿下がご参列のもと、「靖國神社」宮司が斎主となり盛大な鎮座祭が行われたと云う。
旧皇族・陸軍軍人。
梨本宮家第3代当主で、元帥陸軍大将。
明仁上皇(平成の天皇)の大叔父にあたる。
戦後の祭祀復活・航空功労者を合祀
昭和十九年(1944)、戦争が激化する中で祭祀を中断。
昭和二十八年(1953)、神社の祭祀が復活。
昭和三十八年(1963)、崇敬者総代会発足し、航空功労者を合祀。
羽田空港に創建された羽田航空神社へ御分霊
昭和三十八年(1963)、羽田空港内に「羽田航空神社」が創建。
御祭神は当社からの御分霊となっているため、当社では祭神分霊祭が行われた。
現在は羽田空港の第1ターミナル1階に鎮座する神社。
創建当時はターミナルビルの特別展望回廊屋上に鎮座していた。
航空業界の躍進と航空安全輸送を祈念。
なお創建当時は「羽田航空神社」に隣接する形で「穴守稲荷神社」の空港分社が鎮座。
現在は「航空稲荷」として「穴守稲荷神社」の末社として祀られている。
航空平安祈願祭の神社へ転換・社殿の造営
昭和五十七年(1982)、航空神社奉賛会が祭事を主導する事となり、従来の祭神慰霊の神社から航空平安祈願祭の神社へと転換。
昭和五十三年(1978)、現在の航空会館が竣工。
地上9階、地下1階のビルで当社は屋上に鎮座。
昭和五十八年(1983)、社殿の老朽化に伴い、現在の社殿を造営。
その後も整備が進み現在に至る。
境内案内
貸テナントや会議室などが入る航空会館
最寄駅の内幸町駅の目の前、新橋駅からも徒歩数分の距離に航空会館がある。
通りに面したビルで1階にはミニストップなどが入る。
航空会館の入口。
航空会館の屋上に当社が鎮座しているので航空会館に入りエレベーターへ向かう。
エレベーターの9Fに「航空神社」の案内あり。
航空会館の9階エレベーターホールには授与品
エレベーターを降りると目の前には当社の授与品が並ぶ一画。
御朱印を除く当社の授与品はこちらでセルフで頂く形。
御守が置いてあるので頂く場合は初穂料を賽銭箱へ。
御朱印の見本や案内もあるが御朱印はこちらではなく6階の日本航空協会事務所にて頂く形となる。(詳しくは後述)
9階には「航空神社」までの案内が所々掲示されている。
案内に沿って進むと屋上へ出るための扉。
この扉の先が屋上となっていて当社への入口。
屋上に鎮座する航空神社
新橋のビル群に囲まれた航空会館の屋上に鎮座する社殿。
現在の社殿は昭和五十八年(1983)に造営。
小さいながらもしっかりした神明造の社殿。
航空神社奉賛会が主導する募金活動によって資金が集められたと云う。
小さいながらも手水。
「航空神社」の社号碑。
屋上から見た景色。
先には日比谷公園などもチラリと見える。
奥の高層ビルは虎ノ門ヒルズ森タワー。
御朱印は6階の日本航空協会事務所にて平日のみ授与
御朱印は航空会館6階の日本航空協会事務所にて。
航空図書館の隣が日本航空協会事務所。
※平日のみの授与。土日祝は対応不可。
御朱印は日付を自分で入れる形で2種類。
「航空神社」の朱印に、日本航空協会のロゴにも使用されている鳳凰。
所感
航空会館の屋上に鎮座する当社。
戦前に航空殉職者を祀る形で飛行館の屋上に創建し、現在も鎮座地やビルの屋上に鎮座する形は変わらない。
かつては慰霊の意味合いが強い神社であったと云うが、現在は航空関係者や旅行者の安全を祈願する神社として崇敬を集めている。
更に航空業界の就職を目指す人々、「空の安全=落ちない」として受験合格祈願の神社としても人気だと云う。
一般向けに開放されている事からもそうした姿勢が見てとれ、一般人が参拝できるようになっているのが大変有り難い。
現在は平日のみではあるが御朱印の授与も行われているのも嬉しい。
都心のビルの屋上に鎮座し参拝できるようになっている神社は幾つかあるが、普通の神社に参拝するのとは一味違った中々に貴重な体験ができる良い神社である。
御朱印画像一覧・御朱印情報
御朱印
初穂料:300円
航空会館6階の日本航空協会事務所にて。
※御朱印は自分で日付を入れるタイプ。
※平日のみの授与。土日祝は対応不可。
参拝情報
参拝日:2024/02/26
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