嶺白山神社 / 東京都大田区

神社情報

嶺白山神社(みねはくさんじんじゃ)

御祭神:菊理媛命・伊弉那岐命・伊弉那美命
社格等:─
例大祭:9月第1土・日曜
所在地:東京都大田区東嶺町31-17
最寄駅:久が原駅・鵜の木駅
公式サイト:─

御由緒

当白山神社は、創立年代は不明ですが、寛文年間の創建と伝えられます。古来「女体権現社」として祀られ、明治期に白山神社に改称されました。「新編武蔵風土記稿」にも祭礼日9月4日の記載があり、かなり古くから地域の氏神様として尊崇の念を集めていたと考えられます。
東京都大田区を、くの字に南北に走る東急池上線の久が原駅から徒歩数分。商店街を通り抜けた環状8号線沿いに鎮座しています。 社殿は大正期の木造瓦葺。一間×一間の本殿(幣殿内)と三間×二間の拝殿からなります。 境内には樹齢600年のタブの木があり、大田区保存樹に指定されています。
祭礼を始めとする様々な年中行事では、奉賛会、氏子青年会が汗を流し、氏子教化に努めています。 近年は本宮正式参拝旅行や白山登拝も実施しており、本宮との御縁も一層深まっています。白山比咩神社より)

参拝情報

参拝日:2017/11/05

御朱印

初穂料:300円
嶺御嶽神社」第一社務所にて。

※本務社である「嶺御嶽神社」にてお受けできる。

歴史考察

樹齢600年の御神木を有する嶺の白山神社

東京都大田区東嶺町に鎮座する神社。
旧社格は無格社で、東嶺町周辺の鎮守。
古くは「女體権現社」と称され、明治になり「白山神社」へ改称。
正式名称は「白山神社」だが、他との区別のため「嶺白山神社」とさせて頂く。
樹齢600年のタブノキがパワースポットとしても知られ、最近ではバンド「SEKAI NO OWARI」の結成にまつわる縁の神社としてファンの間では知られている。
現在は「嶺御嶽神社」の兼務社となっている。

全国に広まった白山信仰・古くは女體権現社と称される

創建年代は不詳だが、社伝では寛文年間(1661年-1673年)の創建と伝えられている。
当時は「女體権現社(女体権現社)」と称され、白山信仰の神社として地域の崇敬を集めた。

白山信仰(はくさんしんこう)とは、加賀国・越前国・美濃国(現・石川県・福井県・岐阜県)にまたがる白山を信仰する山岳信仰。
古くから富士山・立山と共に「日本三霊山」「日本三名山」に数えられた白山は、修験者が多く集う霊山であり、白山修験として日本全国に白山信仰が広まる事になる。
御祭神は、菊理媛尊(白山比咩大神)、伊邪那岐尊、伊邪那美尊の三柱で、加賀国一之宮「白山比咩神社」(現・石川県白山市)を総本社とする。
白山比咩神社は、全国三千余社の白山神社の総本宮であり、加賀の国の一ノ宮として篤い崇敬を受け、「白山さん」と呼ばれて親しまれています。初詣、七五三。

「女體権現社」と称される神社は、当社以外にも各地で見られる。
その名称の多くは御祭神に女神を祀っていた事によるものであり、当社の御祭神も菊理媛尊(白山比咩大神)と云う女神である事から名付けられたと推測できる。

菊理媛神(くくりひめのかみ)は、白山信仰で祀られる白山比咩神(しらやまひめのかみ)と同一神とされる神。伊奘諾尊(いざなぎのみこと)や伊弉冉尊(いざなみのみこと)と深い関係を持つ神とされ、縁結びの女神としても知られる。

新編武蔵風土記稿から見る当社

文化・文政期(1804年-1829年)に編纂された『新編武蔵風土記稿』には当社についてこう書かれている。

(嶺村)
女體権現社
見捨地七畝。社二間。四方前に石階七級あり。下に鳥居を建つ。柱間九尺。祭礼九月四日。

嶺村の「女體権現社」として記されている。
白山信仰や御祭神については触れられていない。
石段と鳥居を有し、小さいながらも社殿が整備されていた。

当時の嶺村には他に「釋護子八幡社」「太神宮」「御嶽社」「稲荷社」の記述を見る事ができ、その中でも比較的大きな神社であった。現在、当社の本務社である「嶺御嶽神社」はまだ小祠の時代であり、当社のほうが規模が大きかった事が伺える。

明治維新後の歩み・白山神社へ改称

明治になり神仏分離。
「女体権現社」から「白山神社」へ改称。
当社は無格社であった。

神仏分離によって、「権現」の神号や修験道が一時禁止されたため、改称を余儀なくされたと見られる。

明治十五年(1885)、近隣の「道祖神社」を合祀。

明治二十二年(1889)、市町村制の施行に伴い、嶺村・上沼部村・下沼部村・鵜ノ木村の4村が合併し調布村が発足。
この頃は、東京府荏原郡調布村大字嶺という住所表記になっていた。

明治三十九年(1906)測図の古地図を見ると当時の様子が伝わる。

今昔マップ on the webより)

赤円で囲った箇所が当社の鎮座地で、今も昔も変わらない。
嶺村から引き継いだ嶺という地名も残る。
まだ環八通りが整備される前であったが、既に社頭に街道があり、農村地帯の中に、街道と当社を中心として発展した町屋があった事が伺える。

大正年間(1912年-1926年)、社殿が造営。
これが改修されつつ現存している。

戦後になり境内整備が行われ、現在に至る。

今も本宮である「白山比咩神社」(現・石川県白山市)への正式参拝旅行や白山登拝も実施しており、白山信仰への崇敬が篤い。
現在は「嶺御嶽神社」の兼務社となっている。

旧嶺村鎮守。嶺の御嶽山。木曽御嶽山関東第一分社。木曽御嶽山を信仰する木曽御嶽信仰。中興の祖・一山行者。彫刻が見事な江戸時代の社殿が現存。狼の狛犬。一山行者を祀る一山神社。大鳥神社・酉の市。杜の霊神水・霊神の杜。御嶽山駅の由来。御朱印。

境内案内

環八沿いに鎮座・綺麗に整備された境内

最寄駅の久が原駅から西へ徒歩数分の距離で、環八通り沿いに鎮座しているので分かりやすい。
白山神社前の交差点の角にはまだ新しい社号碑。

環八通りに面して西向きに鳥居と社号碑。
少し石段を上った先が境内となる
少し石段を上った先が境内。

鳥居を潜ると参道の両脇に一対の狛犬。
明治二十九年(1896)に奉納されたもの。
阿吽共に子を抱いている狛犬。

参道の右手に手水舎。
兼務社であるが水が張られていて綺麗に整備されているのが嬉しい。

大正期の木造社殿が現存

社殿は大正年間(1912年-1926年)に造営されたものが現存。
木造瓦葺で、拝殿には彫刻も施されている。
木鼻には出来のよい獏や狛犬。
木造の状態もよく氏子崇敬者によって管理されているのが伝わる。

境内は一部がバリアフリーになっている。
こうした整備も氏子崇敬者による尽力の賜物であろう。
社殿の右手には献花もあったりと、とても兼務社とは思えない力の入りよう。

パワースポットとされる樹齢600年のタブノキ

社殿の左手には立派な御神木。
樹齢約600年と云うタブノキで、大田区保存樹に指定。
当社が創建する前よりこの地にあった古木と云う事になる。
鳥居と祠が用意され、手を合わせる方が多い。
長年の火災にも負けず、こうして街中に力強く聳え立つのが素晴らしい。

区内最大のタブノキだと云い、パワースポットの看板が置かれている。

庚申塔や力石など・御朱印は本務社「嶺御嶽神社」にて

社殿の向かいには庚申塔が置かれている。
当地の民間信仰を伝える一角。
その左手には力石。
右手には子守神の扁額が掲げられた岩。

環八通りに面して「交通安全無事かえる」。
その左手には大きな顕忠碑。
氏子崇敬者の尽力で境内が綺麗に維持されており、今もなお篤い崇敬が伝わる。

境内には立派な社務所も用意。
白山会館として地域の方々に利用されている。

普段は神職の常駐がない兼務社のため、御朱印は本務社「嶺御嶽神社」にて頂ける。

旧嶺村鎮守。嶺の御嶽山。木曽御嶽山関東第一分社。木曽御嶽山を信仰する木曽御嶽信仰。中興の祖・一山行者。彫刻が見事な江戸時代の社殿が現存。狼の狛犬。一山行者を祀る一山神社。大鳥神社・酉の市。杜の霊神水・霊神の杜。御嶽山駅の由来。御朱印。

「SEKAI NO OWARI」結成ゆかりの神社としても知られる

近年は、バンド「SEKAI NO OWARI」結成ゆかりの神社として一部ファンに知られる。

中学の同級生だったFukaseとNakajinが別々の高校に進学。
大晦日に偶然当社で再会。
再び意気投合して2人で楽曲制作を始めるようになり、バンドを結成する事となる。
バンド「SEKAI NO OWARI」公式HP。

所感

かつて「女體権現社」と称されていた当社。
菊理媛命を祀る事に由来すると見られ、白山信仰の神社であった。
明治になり「白山神社」へ改称後、現在も氏子崇敬者の白山信仰への信心は篤い。
本宮である「白山比咩神社」(現・石川県白山市)への正式参拝旅行や白山登拝も実施。
現在は兼務社でありながら、とても綺麗に整備された境内となっているのも、氏子崇敬者による崇敬の賜物であり、実に清々しく立派な神社。
当地周辺の信仰を伝える良い神社である。

神社画像

[ 鳥居・社号碑 ]


[ 鳥居 ]

[ 狛犬 ]


[ 手水舎 ]

[ 旧手水石 ]

[ 拝殿 ]








[ 本殿 ]


[ 御神木(タブノキ) ]






[ 神楽殿 ]

[ 社務所(白山会館) ]

[ 参道 ]

[ 子守神 ]

[ 庚申塔 ]



[ 力石 ]

[ 境内風景 ]

[ 献花 ]

[ 案内板 ]

[ 無事かえる ]

[ 顕忠碑 ]

[ 社号碑 ]

Google Maps

    脚注
  • 当ブログに掲載している情報は筆者が参拝時の情報です。最新のものではない可能性がありますのでご理解下さい。
  • 当ブログ内の古い資料画像は「国立国会図書館デジタルコレクション」の「インターネット公開(保護期間満了)」から使用しています。
  • その他、筆者所有以外に使用した資料画像がある場合は別途引用元を明示しています。
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