調神社(調宮) / 埼玉県さいたま市

【神社情報】

調神社(つきじんじゃ)
調宮(つきのみや)

御祭神:天照大御神・豊宇気姫命・素盞嗚尊
社格等:延喜式内社(小社)・県社
例大祭:11月23日


所在地:埼玉県さいたま市浦和区岸町3-17-25
最寄駅:浦和駅
公式サイト:─

【御由緒】

調神社の由来
つきのみやじんじゃ(正式にはつきじんじゃ)

 浦和駅の南西約五百米、旧中仙道東側に鎮座。
旧県社で御祭神は天照皇大神、豊宇気姫命、素戔鳴尊の三柱を祀る。社名を調(つき)神社。
地元では「つきのみやさま」と愛称されている。
 『調宮縁起』によれば、第十代崇神天皇の勅命により創建。調とは『租・庸・調』の調で、伊勢神宮へ納める貢(調)物の初穂を納めた倉庫群の中に鎮座していたと伝わる。(鳥居無きはその為と伝わる)平安時代に編纂された『延喜式』に記載される武藏國四十四座のうちの一社である。
 中世、調が月と同じ読みから、月待信仰に結びつき、江戸時代には月読社とも呼ばれ、月神の使いとされる兎の彫刻が旧本殿や現在の社殿に、狛犬の代わりに兎の石像が境内入口両側にある。
 神域は約一万二千平米。欅、椋木、銀杏の大樹が鬱蒼と茂る鎮守の杜と、江戸時代末に建立の権現造の社殿が、悠久の歴史を今に伝えている。
 毎年十二月十二日には『十二日まち』が開催。神社では『かっこめ』を頒布、境内を中心に縁起物の熊手をはじめ様々な露店が立ち並び、近在からの人出で賑う。
 御利益は、運否天賦の「ツキはツキを呼ぶ」との謂れから、幸運を授かると信仰される。

※調神社の七不思議・鳥居がない、境内に松の木がない、御手洗池にすむ片目の魚、祭神の使い姫は兎、日蓮上人駒つなぎのケヤキ、ハエがいない、蚊がいないの七つ。意味不明のものも多いが、鳥居がないのは、伊勢神宮に奉納する貢物を運び出すのに邪魔になるから。また、日蓮上人駒つなぎのケヤキには、文永8年(1271)上人が佐渡へ流される途中、難産に苦しむ土地の女を救うため、駒をつないで祈ったといういわれがある。神社の御神木とされている。
(※頒布の資料より)
【参拝情報】

参拝日:2015/05/14

【御朱印】

初穂料:500円
授与所にて。

※こちらは初穂料が300円ではなく500円なので注意。(授与所に掲示有り)
※別紙での記帳はしていないとの事。(授与所に掲示有り)
※一部情報では、お寺の御朱印帳や、神社とお寺の御朱印が混合された御朱印帳の場合、御朱印を断られるという事もあるようなので、神社仏閣で分けていない方は注意が必要。

調神社

【御朱印帳】
初穂料:2,000円(御朱印料込)
授与所にて。
白と銀を基調とし神紋とウサギがデザインされたもの。

[ 社務所窓掲示 ]
※筆者はお受けしていないので情報のみ掲載。
【備考】

「つきのみや」の通称で親しまれている歴史のある神社。
正式名称は「調神社(つきじんじゃ)」になるのだが、「つきのみや」「つきのみやさま」と呼ぶ方が多い。

埼玉県内でも大変歴史が古く、延喜式内社(小社)の一つである。
旧社格は県社。

色々と面白い逸話も多い。

社名の由来は、境内に伊勢神宮に献る「調物」を納めるための倉を建て、武総野(武蔵、上総・下総・安房、上野・下野)の初穂米・調の集積所と定めた事から「調(つき)神社」となっている。
この際、倭姫命の命により運搬の妨げとなる鳥居や門が取り払われたとし、これが現在も鳥居を建てない由来としている。

また、社名の呼び名である「調(つき)」を「月」にかけたことによる月待信仰が古来よりあったようで、狛犬ならぬ狛兎がいる神社として有名 。

天保年間(1834年/1836年)に発行された『江戸名所図会』に当時の様子が描かれている。

当時の様子を見ても「鳥居」が存在していないのが分かる。(奥の境内社のものは除く)
現在もなお「鳥居」を設置していないが、江戸の頃よりそうであったのが伺い知れる。
狛兎の存在はこの資料からは発見できないが、狛犬も置かれておらず、他の資料からこれより昔に月待信仰と結びつき、兎を神使とみなす兎信仰が行われているのが分かる。
例えば、これより古い享保十八年(1733)に建立された旧本殿には兎の彫刻が彫られている。
なお、『江戸名所図会』には祭神が、月読命とあるが、現在は天照皇大御神・豊宇気姫命・素盞嗚尊である。
『江戸名所図会』には江戸外の名所もいくつか掲載してあるのだが、江戸から結構距離があったこの地もこうやって描かれて記録として残っている事から、当時から崇敬されていたのを伺い知る事ができる。(埼玉県では大宮・川口といった地域が描かれている)
現在の社殿は、安政五年(1858)のもので、総欅で豪壮な権現造りとなっている。
上述した、享保十八年(1733)に建立された調神社旧本殿(兎の彫刻が彫られている)は、現在は境内社稲荷社の本殿となっているので現存している。
この日は残念ならが工事中につきお目にかかる事ができなかった。
御由緒の項目にも書いたのだが、当社には古くから伝わる七不思議が存在する。
ちょっと面白いのでピックアップしてみよう。
【調神社の七不思議】

■その1:鳥居がない

現在も鳥居が存在しない。(境内社に対する鳥居は存在する)

上述した通り伊勢神宮への「御調(みつぎ)」の倉庫から発展したと言われているため、境内への献物を運びいれるのに鳥居があっては不便であったため。
■その2:境内に松の木がない
樹齢数百年を経たケヤキの古木がひしめく調神社の鎮守の森。
このなかには神社仏閣によくある松の木が一本もない。
それどころか正月の門松も竹のみが使われているという。

献物搬入の際に松の木によって目を潰した人がでたため、松を取り除いたと言われている。
■その3:御手洗池にすむ片目の魚
昔、まだ境内が今よりも広く、飛地境内まであった頃の話。
飛地境内にあったひょうたん形の御手洗の池に魚を放すと、その魚は必ず片目になると言い伝えられていた。
境内に池はあるのだが、残念ながらひょうたん池は現存していない。
■その4:祭神の使い姫は兎
狛犬がいるはずの場所に狛兎がいる事で有名な当社。
よくよく見れば境内のそこかしこに兎の姿を見つけることができる。(手水舎や池など)
旧本殿にも兎の彫刻がある。
上述した通り、月待信仰と結びつき、兎を神使とみなす兎信仰が行われていたことから。
■その5:日蓮上人駒つなぎのケヤキ
神社の南西の端には、日蓮上人が駒を繋いだと言われるケヤキがあったという。
現在では切り株と石碑だけが残されている。

日蓮上人が流刑地である佐渡に向かう途中、難産に苦しむ名主の妻女を祈祷により救った時、このケヤキに乗っていた駒をつなぎ、曼陀羅(まんだら)をかけたとと伝えられている。

安産に御利益があると信仰を集めていたが、ケヤキは枯死して二代目が育っている。

■その6:ハエがいない
■その7:蚊がいない
境内の清浄さを強調するための逸話だと思われる。
その3にあった「御手洗池にすむ片目の魚」も、神秘性や清浄さを守る逸話(方面)として生まれたと考えるのが自然な気がする。
以上が、調神社の七不思議。
この事を知った上で、参拝するとさらに楽しめるのではないだろうか。

御朱印は拝殿向かって右手にある授与所にて。
掲示があるのだが、初穂料が300円ではなく500円なので注意。
また紙のみの記帳はしていないとの事。
一部情報では、お寺の御朱印帳や、神社とお寺の御朱印が混合された御朱印帳の場合、御朱印を断られるという事もあるようなので、神社仏閣で分けていない方は注意が必要かも。

ちなみに浦和を舞台にしたアニメ「浦和の調ちゃん」は当社が舞台となっている。

延喜式に載るほどこの地に古くから鎮座する当社。
鳥居がなく、狛犬の代わりに狛兎がいるといった、他の神社とは違う見どころも多数。
さらに七不思議など、知るほどに興味がそそられる古社だと思う。

神社画像

[ 社号碑(鳥居なし) ]

[ 狛兎 ]

[ 手水舎 ]

[ 拝殿 ]

[ 狛兎 ]

[ 鳥居(境内社) ]

[ 手水舎(境内社) ]

[ 金比羅神社 ]

[ 調宮天神社 ]

[ 神池 ]

[ 稲荷神社(工事中) ]

[ 石碑 ]

[ 雅楽殿 ]

[ 神輿庫 ]

[ 授与所 ]

[ 拝殿左手 ]

[ 社務所 ]

[ 御由緒案内板 ]

【Google Maps】