京濱伏見稲荷神社(京浜伏見稲荷神社) / 神奈川県川崎市

神社情報

京濱伏見稲荷神社(けいひんふしみいなりじんじゃ)

御祭神:常磐稲荷大神
相殿神:五成大明神(宇加之御魂大神・大己貴命・猿田彦命・大宮能女神・保食之神)
社格等:─
例大祭:5月4日
所在地:神奈川県川崎市中原区新丸子東2-980
最寄駅:新丸子駅・武蔵小杉駅
公式サイト:─

御由緒

 御案内
当正一位京濱伏見稲荷神社の大神様は戦後、京都伏見稲荷大社より出世稲荷として御鎮座されました。
霊験灼かな神様として万人豊楽を示して、御参拝を重ねるごとに稲穂のように一粒万倍、お知恵や利益が授かると関東一円はもとより、日本全国から老若男女の方々が来社されています。
御社殿は日本最大級の九棟稲荷造りを誇り、また百八体の御眷属(狐の像)は大神様のお使いとして多様な姿を見せるめずらしい石像です。
 当神社の由来
当京濱伏見稲荷神社は戦後の昭和二十年から三十年頃、生活不安の中で地域の復興と活気と明るさを呼び起こすため、京都の伏見稲荷大社より東京と横浜の間に、江戸造り様式によりお祀りされました。
江戸造りは神社の土台に霊峰富士山の溶岩を積むことが大変縁起のよいこととされて、江戸時代に流行しました。
当神社では、その縁起にあやかって本殿の周囲を富士山の溶岩でかため廻り造りとなっています。(境内の掲示より)

参拝情報

参拝日:2017/07/06(御朱印拝受/ブログ内の画像撮影)
参拝日:2015/11/10(御朱印拝受)

御朱印

初穂料:300円
授与所にて。

[2017/07/06拝受]
(新御朱印)

[2015/11/10拝受]
(旧御朱印)

御朱印帳

初穂料:1,800円
授与所にて。

オリジナルの御朱印帳を用意している。
ピンクを基調とした金箔が貼られた稲荷鳥居と、散りばめられた梅花がデザインされたもの。

※筆者はお受けしていないため情報のみ掲載。

歴史考察

戦後創建の伏見稲荷系神社

神奈川県川崎市中原区新丸子東に鎮座する神社。
戦後に創建した比較的新しい歴史の神社。
京都の稲荷信仰総本社「伏見稲荷大社」からの勧請。
「伏見稲荷大社」と同様に神社本庁には属していない単立神社。
108体もの神狐像など個性的な境内が特徴で、近年は外国人観光客からも隠れた人気となっている。

戦後の復興を祈願して創建

創建は昭和二十六年(1951)と戦後の事。
初代宮司である富澤冠受が、神示により「伏見稲荷大社」(京都府京都市)より勧請。
出世稲荷として創建したと伝わる。

東京と横浜の間である当地(新丸子-武蔵小杉)に建立。
混迷する戦後の地域の復興を祈願したとある。

稲荷信仰の総本社である「伏見稲荷大社」は神社本庁に属さない単立神社の代表的神社。
「伏見稲荷大社」からの勧請で、ある程度関連性も高いと思われ、当社も神社本庁に属しておらず、総本社である「伏見稲荷大社」と同様に単立神社となっている。
1300年にわたって、人々の信仰を集め続ける「お稲荷さん」の総本宮 伏見稲荷大社の公式ホームページ

個性的な境内整備が行われる

昭和二十九年(1954)、大鳥居が建立。
その後も境内整備が進む。

社殿は江戸造り様式による造営。
昭和三十年(1955)、108体の神狐像など境内が整備された。

神社本庁に属していないという事、そして戦後に創建されたという事。こういった事情があるからだろうか、神社の中ではかなり自由度を感じさせる境内が特徴的。個性的でいて、昔ながらの神社とは別種の雰囲気が面白い。

境内案内

巨大な鳥居・神狐像・手水舎

最寄駅は新丸子駅で徒歩2分ほどの距離。
新丸子駅と武蔵小杉駅の間に鎮座する当社の境内はそう広くはないものの、かなり大きな建造物が多いのが特徴で、とても個性的な境内となっている。

入口にはかなりの大きさを誇る朱色の大鳥居。
昭和二十九年(1954)に建立された鉄製で、高さは約14m、笠の長さは約16mにもなる。

その両脇には大きな神狐像の姿。
高さ4.5mにもある巨大な神狐像となっている。
日本最大級との掲示がされていた。

境内に入ると右手に大きな手水舎。
水の量が多く清潔感を感じるもの。
手水石は筑波山から産出されたもので、こちらもかなり大きくインパクトがある。

九棟稲荷造りの重層社殿

境内には稲荷信仰を感じさせてくれる多くの鳥居。
奥にあるのが存在感のある社殿。

社殿は重層社殿になっていてかなりの存在感。
当社では日本最大級の九棟稲荷造りと称しており、3階建てになっていると思われる造りは、既存の神社では中々考えられない様式で迫力がある。
拝殿で二拍手すると大きな音が響いたので、音響的に計算された造りもされているようだ。
境内の掲示には江戸造り様式とも記されていた。
江戸造りは、神社の土台に富士山の溶岩を積むことを云うそうで、当社も本殿の周囲を富士山の溶岩で固めた上で、造営されている。

こうした個性的な神社建築も、戦後の創建で神社本庁に所属していない当社ならではだろう。

招福池と108体もの神狐像

社殿右手には神池に連なる多くの鳥居。
この神池は招福池と呼ばれている。
滋賀県の琵琶湖を模して造られたとの事。
その一角にはときわ岩座。

招福池周辺に大変多くの神狐像が置かれている。
境内に置かれた神狐像の数は108体。
昭和三十年(1955)に初代宮司が煩悩の数だけ安置したという神狐像である。

稲荷信仰の神使は狐。そのため、お稲荷様と神狐は大変密接な関係にある。

境内にはこの他に授与所の前にも多くの神狐像を見かける事ができる。
狐穴の中にいたり、個性的な色合いの着色がされていたりと多様。
社殿の横側にも姿が見えるので、108体を数えてみるのも面白いのかもしれない。

筆者は幼少の頃より、両親に連れられて当社に参詣しているのだが、昔からこの108体の神狐像は置かれていたものの、かつては着色がされていなかった記憶がある。現在は色付けされており、それがより一層派手さを増している。

富士山や白山を模した個性的な境内社

招福池の右手には稲荷神社の摂社。
こちらにも数多くの狐の姿を見る事ができる。

大鳥居を潜って左手にも末社が祀られている。
浅間神社と白山社が鎮座しているのだが、それぞれの山を模したものとなっている。
手前が富士浅間神社で、富士山から運ばれた溶岩を使用し、それにペンキで塗装をしたもの。
富士塚というよりも、ジオラマ的な模型に近く、この辺も個性が強い。

その隣には白山社。
こちらも白山を模した造りになっていて個性的。

これらの向かいには三神知恵稲荷。
別名、文殊稲荷とされる文殊の知恵を授けてくれるとの事。

金の稲穂と銀の宝珠が押された御朱印

御朱印は社殿左手に併設されている授与所にて。
とても丁寧に対応して下さった。

御朱印は中央の印の部分は同じだが、その周囲の印(スタンプ)に少し変化がある。
最新のものは金色で稲穂、銀色で宝珠のスタンプが押されるようになった。

稲荷信仰の神使である神狐は、口に稲穂・宝珠・鍵・巻物を咥えている事が多い。宝珠は一般的に財宝を意味し、稲穂は五穀豊穣を意味する。

オリジナルの御朱印帳も用意。
他にも豊富な授与品が用意されているのでお受けするのもよいだろう。

所感

武蔵小杉駅と新丸子駅の間に鎮座する当社。
戦後の創建と比較的新しく、そのため強い個性を感じる境内となっていて、「伏見稲荷大社」同様に、神社本庁には属しておらず単立神社としてやっている事が、自由度の高い境内に繋がっているように思う。
境内はそう広くないのだが、巨大な大鳥居や神狐像、108体もいるという神狐像、そして既存の神社ではあまり見る事のできない重層造りの社殿や境内社など、見どころはかなり多い。
いわゆる「派手好み」な境内であり、この個性的な境内は好みが別れる可能性があるものの、造りとしては面白く興味深い。
混迷する戦後の地域の復興を祈願して創建という事なので、こうした復興を象徴し祈願するために大きく派手な境内にしたようにも思う。
て色々と頑張っている印象を受ける良い神社である。

神社画像

[ 大鳥居・社号碑・神狐像 ]


[ 神狐像 ]



[ 手水舎 ]


[ 社殿 ]









[ 境内社(稲荷神社) ]




[ 富澤冠受大人之像 ]


[ 鳥居 ]



[ 神狐像・招福池・ときわ岩座 ]








[ 授与所 ]

[ 授与所前・神狐像 ]



[ 社務所・恵成殿 ]


[ 絵馬掛 ]

[ 西側鳥居 ]

[ 富士浅間神社 ]




[ 白山社 ]

[ 三神知恵稲荷 ]

[ 案内板 ]

Google Maps

    脚注
  • 当ブログに掲載している情報は筆者が参拝時の情報です。最新のものではない可能性がありますのでご理解下さい。
  • 当ブログ内の古い資料画像は「国立国会図書館デジタルコレクション」の「インターネット公開(保護期間満了)」から使用しています。
  • その他、筆者所有以外に使用した資料画像がある場合は別途引用元を明示しています。
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