杉並猿田彦神社 / 東京都杉並区

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神社情報

杉並猿田彦神社(すぎなみさるたひこじんじゃ)

御祭神:猿田彦大神
旧社格:─
例大祭:8月15日
所在地:東京都杉並区阿佐谷南1-1-38
最寄駅:新高円寺駅・阿佐ヶ谷駅・高円寺駅
公式サイト:─

御由緒

 猿田彦大神は天孫降臨の時、天野八衢に迎えて、啓行され、天孫を高千穂に導きました。
 その後、天宇受売命に送られて、伊勢の五十鈴の川上に来られ、ここを中心に広く国土を開拓指導された地主の神と伝えられております。
 猿田彦大神の大本社として、猿田彦大神の墳墓近くの三船磐座付近に椿大神社(三重県鈴鹿市)が造営されております。
 当神社は、この椿大神社より猿田彦大神の御霊を勧請して創建されました。
 大神は古来物事のはじめに災害を祓い、万事最も善い方へ導き給うとされ、特に地鎮祭、方位除け、災除け、建築、移転、開業、商工業の繁栄、豊作、豊漁、開運のご祈祷を全国から出願されております。(頒布の用紙より)

参拝情報

参拝日:2016/10/13(御朱印拝受/ブログ内画像撮影)
参拝日:2015/07/18(御朱印拝受)

御朱印

初穂料:300円
授与所にて。

[2016/10/13拝受]
(申年御朱印)

[2015/07/18拝受]
(通常御朱印)

御朱印帳

初穂料:1,500円
授与所にて。

御朱印帳を2種類用意している。
ちりめんで可愛らしい御朱印帳。

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※筆者はお受けしていないため情報のみ掲載。

授与品・頒布品

かわらけ
初穂料:─
授与所にて。

御朱印を拝受した際に授与して下さった。
中にはかわらけが入っており五七の桐の紋入り。

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歴史考察

太道教が管理する神社

東京都杉並区阿佐谷南に鎮座する神社。
「太道教(たいどうきょう)」という「天理教」から派生した神道系の教団が管理する神社で、「太道教本部」も境内の奥に置かれている。
現在は神社本庁に属している神社である。
正式名称は「猿田彦神社」であるが、他との区別から「杉並猿田彦神社」とさせて頂く。

天理教から派生した太道教

当社は「太道教」という教団が管理する神社である。

「太道教」とは、「天理教」の教会長であった中村しげ氏を中心として昭和十三年(1938)に設立され、邇々芸之命(ににぎのみこと)を主祭神としている教団である。

天理教では、昭和初期に分派運動が盛んになり、派生教団が相次ぎ誕生した歴史がある。
「ほんみち」「大道教」「太道教」「天輪王明誠教団」「日月教」「八楽会教団」など、昭和初期にかけて天理教から多くの派生教団が誕生した。

この時期は大本事件に代表されるように天理教を含め新興宗教への弾圧が行われ、各教団に対し軍へ協力するよう強制を行った時代であり、天理教も昭和十三年(1938)に内務省と文部省宗教局より指示された事項に全て従うという「革新」と称する決定を行っていた。

こういった弾圧や決定、教祖五十年祭・立教百年祭の年限など色々な要素が絡み合い、様々な団体が分派という形で独立。
特に教祖・中山みき、本席・飯降伊蔵の死後、天啓者がいなくなった事が最大の要因であろう。
「太道教」もそうして分派した一派であった。

なお、かつては教派神道の一派として公認され活動していた天理教だったが(迫害から守るための措置だった要素が強い)、現在は、教団側では新宗教諸派と称しており、宗教法人としての届けは「諸教」とされている。

それに比べて太道教は神社神道・教派神道の影響を色濃くもっているように思う。
大祓祝詞も用意され、神道系の立場を持っており、それがこのような当社の建立と関係してくるのだろう。
現在では神宮大麻の頒布がる事から神社本庁に属している事が分かり、この事からも神道系の教団だという事が伺える。

当社の創建年などは公開されていないのだが、教団設立以降と見るのが自然である。

太道教は邇々芸之命を主祭神とする教団

太道教は上述した通り、主祭神を邇々芸之命(ににぎのみこと)としている教団である。

邇々芸之命とは、日本神話「天孫降臨」に登場する神。
天照大御神から授かった三種の神器をたずさえ、葦原中国(日本の国土)を統治するため高天原から地上に降りた神である。
農業の神として信仰される事が多い。

当社と同じ敷地内に「太道教本部」が置かれている。
img_1519参拝ができるようになっており、こちらに邇々芸之命が祀られている。
「霧島神宮」からの勧請となっている。

こうした信仰を持つ太道教は、鹿児島県にある旧官幣大社「霧島神宮」と関係が深い。
関東地方の霧島講の講元をしていた時期もあると伝えられており、現在も「霧島神宮」のポスターが貼ってあったり、チラシなどが頒布されていたりする。
これは「霧島神宮」も邇々芸之命を主祭神としている神社である事によるものであろう。

当社の御祭神である猿田彦大神と天孫降臨・導きの神

邇々芸之命を主祭神としている太道教であるが、当社は猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)をお祀りする「猿田彦神社」であり、御祭神が教団の主祭神とは違う。

当社は「猿田彦神社」の総本社とされている、伊勢国一之宮「椿大神社」から勧請されたとあり、ここからも神社神道と密接な関係にあるのが伺える。

なぜ猿田彦大神をお祀りする「猿田彦神社」を建立したのか。
img_1518 それには上述の「天孫降臨」という日本神話が深く関わってくる。

上述したように「天孫降臨」とは、天孫の邇々芸之命が、天照大神の命を受けて葦原中国を当地するために高天原から日向国の高千穂峰へ天降ったことを言う。
邇々芸之命は天照大神から授かった三種の神器をたずさえ、天児屋命などの神々を連れて、高天原から地上へと向かう。
その途中に、道案内をしたのが当社の御祭神である猿田彦大神である。

そのため天孫を導いた神とされ「導きの神」とも称される。

太道教の主祭神である邇々芸之命。
その邇々芸之命を道案内し導いたのが猿田彦大神。
そんな導きの神とされる猿田彦大神は、当社に祀られるに相応しい神である。
崇敬する人々を導くために当社が造営された事が伺える。

住宅街にこぢんまりと鎮座

青梅街道の梅里二丁目交差点を北に進んだ住宅街の中に鎮座する。
img_1535住宅街の路地に面して鎮座しており、大変こぢんまりとした境内になっている。

境内の右手に手水舎が置かれている。
img_1525正面には朱色の鳥居、そしてすぐ社殿。
img_1516小さいながらもしっかり整備されており、道行く人が参拝していく姿を見かける事ができる。

過去に参拝した際はいずれも境内で同じ猫を見る事ができた。
img_1526当社境内に居着いた野良猫のようで、参拝しているといつも顔を出してくるので何だか嬉しい。

太道教本部の右手には御神水所

社殿の右手奥に「太道教本部」が置かれている。
img_1536この「太道教本部」の右側に「御神水所」の看板が立っている。
img_1529大変狭い幅の道となっているが、奥に入っても問題ないとの事

狭い路地の先には手押しポンプ式の御神水所となっている。
img_1530しっかりと使う事ができてレバーを下げると水も出る。
img_1531崇敬者はこちらでお水取りをする事もあるそうだ。

御朱印は授与所にて。
img_1524大変丁寧に対応して下さった。
申年である平成二十八年(2016)の御朱印には、申年の文字が記されていた。
御祭神の猿田彦大神は、「サル」の音から庚申講と結びつけられる事も多く、こうして申年の文字を入れて頂けるのは嬉しいところ。
御朱印を拝受する際に、五七の桐の紋が入ったかわらけ(素焼きの盃)も授与して頂いた。

所感

初めて参拝した際は、住宅街に入る細い路地でたまたま発見した当社。
太道教という教団が管理しており、色々と謎が多かったのだが、お話を聞いたり色々と調べるうちに中々と興味深い部分が見えてくる。
形としてはしっかり神道の神社としての形式となっており、教団色はほとんど出ていない。
一般的な神社と変わらない形であり、一般的な参拝方法で問題ない。
境内はかなり狭いのだが、境内はとても綺麗に整備されており、氏子を持たない神社がこうして小さいながらも維持できているのは、崇敬されているからこそなのだろう。
当社の崇敬会への案内も置かれていて、そうした崇敬者たちから大切に維持されているのが伝わってくる神社である。

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神社画像

[ 鳥居・社殿 ]
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[ 手水舎 ]
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[ 鳥居・社殿 ]
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[ 社殿 ]
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[ 納札所 ]
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[ 授与所 ]
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[ 太道教本部 ]
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[ 御神水所 ]
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[ 境内の猫 ]
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[ 案内板 ]
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Google Maps

    脚注
  • 当ブログに掲載している情報は筆者が参拝時の情報です。最新のものではない可能性がありますのでご理解下さい。
  • 当ブログ内の古い資料画像は「国立国会図書館デジタルコレクション」の「インターネット公開(保護期間満了)」から使用しています。
  • その他、筆者所有以外に使用した資料画像がある場合は別途引用元を明示しています。
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